ベーシックは廃れない、けど
実は私は今まで「ベーシックをなるべく避けて」きました。
若かったんだと思いますが、人と違うおしゃれをするには、ベーシックでは役不足だと信じていました。
多少高くても凝ったデザインのされた服というのは、確かに人とは違う雰囲気を出すことが出来るので、今でも値段だけの価値はあると思っています。
ただし「着回し」の点において、凝ったデザインの服は全く不利で、個性が強い分、合わせられるアイテムが極端に限られる、気難しい服でした。
お金がたくさんあればそういう楽しみも良いんです。
今もファッション雑誌で取り上げられるようなセレブだとか、ファッションジャーナリストの人たちは、そうした気難しい服をぴったりコーディネイトして紙面に登場しています。
でもやっぱりそれはファッションが職業である人と、湯水のごとく衣服にお金をかけられる人の贅沢な趣味であって、一般的な収入の者が追いつける世界ではないなあと実感します。
そうすると「チープシック」でも述べられているように、また昔から多くの賢い大人がそうしてきたように、ベーシックに立ち返って、服の数でコーディネイトを整えるのではなく、一見何の変哲もない普通の服で着こなしを工夫する道を模索し始めることになります。
今、私はこの段階に来たと思います。
うんざりするほど多くの失敗と、多額のお金を衣服につぎ込んだ果てに、やっと諦めがつきました。
やっぱりベーシックに敵う服はないんだと、(ようやく?)負けを認めました。
ただどこかに個性的な味付けをしないと、絶対にベーシックだけでは退屈してしまう!
これだけははっきり自覚しているので、ベーシックを中心に据えるとしても、自分が飽きない味付けを考えねばなりません。
飽きないようにしないと、最終的にファッションへの興味を失い、どうでもよくなりそうで怖いのです。
予算も限られるし、服の事ばかり考えていられる身ではないけれど、ただ無難な服を着ているだけでは満足出来ないと思ってしまいます。
この辺の工夫とか試行錯誤の過程も書いていくつもりです。
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