「アイリス・アプフェル! 94歳のニューヨーカー」を見て

Amazon Prime で映画「アイリス・アプフェル! 94歳のニューヨーカー」を見ました。

アイリスはNY出身、若い頃からインテリア・デザイナーとして夫カールと共に、ホワイトハウスの内装にも携わるほどの売れっ子となり、夫婦で立ち上げたテキスタイル会社でも大成功を収めています。

この作品は夫と仕事と旅、そしてファッションを愛する彼女の様子をおさめたドキュメンタリーで、撮影当時(2014年)の段階で夫のカールは100歳、アイリスは94歳と、二人そろってご長寿&スタイリッシュ。

残念ながらカールさんは2015年、101歳の誕生日の3日前にお亡くなりになりましたが、アイリスはまだまだお元気、インスタもガンガン更新されています。

お金持ちでお洒落な人はNYにたくさんいると思いますが、彼女の場合は、蚤の市で買った数ドルのアクセサリーにヴィンテージアイテムや各国の民族衣装などを合わせる独特のスタイルを貫き、尊敬を集めているようです。

私が特に印象に残ったのは、映画の中でローマンズ(Loehmann's)という、高級ブランド専門の古着店で、アイリスが同店のお客さんにファッションアドバイスをするというイベントのシーンでした。

ローマンズ
出典:http://blog.loehmanns.com

実は私、昔LAのローマンズで買い物をしたことがあって、旅行で行ったんですが、あまりの素晴らしさ(安さ・笑)に夢中になって、ヒマさえあれば掘り出し物を探しに通ったのを思い出したからです。

この時確か4ドル(!)で買った、ダナ・キャランの濃紫色のチュールスカートや、20ドルくらいだったノーマ・カマリの黒いジャケットは日本に戻ってからもずっと気に入っていて、10年くらい着ていました。

ローマンズの商品
出典:http://fashionsteelenyc.com

日本人にピッタリくるサイズは、一般的なアメリカ人女性にはかなり小さいサイズなので、店舗でも売れ残りというか、値引き率がすごくて、本当に5ドル10ドルで日本では手が出ないような高級品が買えたので、狂ったように通い詰めたわけです(笑)。

私にとってこの旅でのLAの思い出は、ユニバーサルスタジオよりもサンセット大通りよりもローマンズ、というほどでした。

ローマンズの商品
出典:http://fashionsteelenyc.com

アイリスがそのローマンズで、店内の商品を使ってお客さんにコーディネイトをしてあげる、というのがまさにチープシックのお手本のようでワクワクしました。

私を含め、ローマンズの商品を各デザイナーのブティックで定価で買うことは出来ない女性でも、ここで目を凝らして素敵なものを見つければ、見違えるほど美しく装える、というのがとにかく夢がありますよね。

ローマンズの商品
出典:http://fashionsteelenyc.com

当時、おそらく血走った目をして(笑)ローマンズに通い詰めた身としては、アイリスのコーディネイトで素敵に変身したお客さんたちの喜ぶ様子が、当時の自分の感激と重なって、印象深いシーンでした。

残念ながらローマンズは2014年に倒産したそうなので、この映画は在りし日の店内の様子を記録した作品としても、ちょっと貴重なんじゃないかなと思います。

ローマンズの商品
出典:http://fashionsteelenyc.com

更に彼女は若いころ、毎日店舗を視察に来ていたローマンズの女性経営者から「あなたは美人ではないけど、独特のセンスがある、それでいいのよ」と言われたことがあるそうです。

当時はローマンズの数多いお客の一人に過ぎなかったアイリスですが、その頃から人目を惹くセンスを発揮していたんですね。

そして今や24億円という資産を築き、NYのパークアヴェニューや、フロリダのパームビーチ等に家を持つ彼女ですが、ファッションについてはヴィンテージショップや蚤の市でユニークなものを探し続けているようで、夫カールのために選んだキャップも「30ドルは高い」と値切ったり、ハーレムの洋品店でアフリカの伝統柄のコート(120ドルを100ドルに負けてもらってた)を見つけたりと、私たちにも参考になるシーンがたくさんありました。


のけぞるほどゴージャスな自宅・・・!


かと思えばパームビーチのマーケットでアクセサリー探し

一貫しているのは、自分が美しい、良いと思うものを徹底的に追求する姿勢と、好奇心を失わず、冒険心を持ち続けセンスを磨き続けること。

彼女は「美人でなくて良かった」と言っています。

また「美人は確かに若いころに見た目で得をするけれど、年を取ってみれば何も残っていない人が多い」

「その点私は美人でなかったから、自分の魅力を高めるためには、どうしたって見た目以外の素養を磨くしかなかった、それが今役に立っている」

「美人になりたいかと問われればノーと答える」とも。

94歳になって、今だ毎日美しく装うことに心を配れるというのは、やっぱり並大抵の精神力ではないんでしょうね。

仕事面でも、トルーマン大統領(第二次世界大戦末期の頃)からクリントン大統領まで、9人の大統領のためにホワイトハウスの内装を手掛けており、インテリアデザイナーとしてもかなり優秀な人であることが伺えます。

この作品ではアイリス自身の生活全般を映していて、彼女のチープシックのお手本のような装いを見られるのと、もう一つ、手仕事の素晴らしい衣装を後世のために残すという活動も見られて、ハイブランドの素晴らしいドレスやコートなど、かなり貴重で高価な品もゴロゴロ出てきます。


この放射状の黒いネックレス、好きです

アイリスが世界的に有名になったのは、2005年にメトロポリタン美術館で開かれた、彼女のファッション・コレクションの展覧会で、この時は中止になったある企画の代打として、特に前宣伝も出来ずに開催されたにもかかわらず、その楽しさ・美しさが口コミで知れ渡るアイリス・ブームが起きたのがきっかけでした。

いわば普通の人(とも言えないけど)が、ずーっと自分のセンスを爆発させ続けていたら、それを皆が称賛し出した、という感じで、80代からもう一花、いや人生最大のピークが来た人という感じで圧倒されます。


若き日のアイリスとカール

今はインテリアデザイナーとしては引退したものの、アメリカのショップチャンネル的なTVショッピングで、自分がプロデュースしたアクセサリーを売ったりもしていて、ビジネス面でも再度フル稼働している様子。

ファッション好きな人って、若いころは当たり前にゴロゴロいますけど、シニアになってからもその情熱を継続している人はそんなに多くないですよね。

それって多分、お洒落をする場所や立場が減っていくからなのでしょうね。

アイリスの場合、90代の今もファッション業界の人たちと仕事をしたり、旅行をしたり、おしゃれなパーティに行ったりと、ライフスタイルが若い人以上に活発なんですよね。


「パーティは行く前(コーディネイトを考えている時)が一番楽しい」のだとか

おしゃれの追求だけだと、年を取るにつれ場所や立場が変わり、華やかな世界から遠ざかってしまう、するとおしゃれも、もういいか・・・となる。

なのでもし、いつまでもお洒落全開で生きていきたいという場合は、仕事や社会とのかかわりも強めていく必要があるんだなと思いました。

前に藤井フミヤ氏が「奥さんには服を買ってあげるだけでなく、それを着て出かけるイベントまで考えてあげなきゃ」と、何かの番組で言っていて、なんて気が利く男性なのかとビックリしたことがあります。

ホントそうなんですよね。

おしゃれできる服やアクセサリーがあっても、特に家庭に入っってしまうとおしゃれの機会がない事が多い。

両方そろってこそ、思い切りおしゃれを堪能できるのですよね。

アイリスにしても、若いころから自分を磨く努力をし続けてきて、今があるわけで、彼女は自身の装いだけでなく、人生全般を手を抜かず美しくコーディネイトし続けている人だなと、そんな風に思いました。


バッチリ決めたアイリスとカール

あとは何かに夢中で取り組む姿、これが本当に「可愛い」し「魅力的」で、夫のカールも「彼女といると退屈しないんだ」「僕の稼ぎは彼女のファッション費に消えるけど、税金で持っていかれるよりずっと良いよ」と、互いにシワシワになった今でもアイリスのことが大好きな様子がほほえましかったです。

それを見ていると、結婚生活を楽しく続ける秘訣としても、小さなことでも良いので情熱を燃やせる何かを持っているべきだな~と思います。

そんなこと言っても、特に思い浮かばないし・・・という方には・・・

ボロボロのバッグを再生させたり、古着で掘り出し物を探すのも、かなり楽しいですよ~。

こんなに少ない金額でここまでできた、という自己満が全て(笑)ですが、最低でも身なりは整うし、月数千円で出来る小さな趣味として、個人的におすすめです!

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